『SPA!』8/8号。 倉山は2週続けて皇室の記事。 今週も安定した支離滅裂ぶりを見せている。 しょっぱなからこれだ。 昔から「男女平等だから、女性天皇・ 女系天皇を認めるべきだ」との議論が 人口に膾炙している。しかし、皇位継承と 男女平等は、何の関係もない。 仮に皇室に男女平等を持ち込むなら、 「皇后に男がなれないのはけしからん」 とでも言うのか。これは、常識の問題だろう。 常識以前の問題だろう。 男は皇后になれないってアナタ、 どうしていつも問題の所在を微妙に変えるかね。 こんなもの、極論ですらない、ただのいちゃもんだ。 正しく問題提起をするなら、 「皇婿に男がなれないのはけしからん」だろう。 これなら、原因はすぐにわかる。 「女性皇族は民間人と結婚したら皇族の身分を離れるから」 (皇室典範第12条)。 すると、なんで「女だけ」となるわね。 その結論を導き出させないために わざと設定をこじらせている。 もし本気で「男は皇后になれない」と思っているなら、 頭のネジが外れている。 ネジ締め直せ。議論はそれからだ。 しかし倉山は、皇位継承においては 「男性排除」の原理が貫徹していると言う。 で、その理由をちゃんと述べているのかと思ったら、 なぜか「誰もが思う疑問」についての 倉山センセのお答えコーナーに。 ①なぜ皇位は世襲なのか。 →世襲なら政治が安定するから。 ここでは男系のダの字も出てこない。 男性排除の理由が書かれていない。 しかもなぜか例として紹介しているのが中華帝国。 なんでぇぇぇ? ②なぜ皇位は男系なのか。 →男は子供が産めない。 父から子のほうが合理的だから。 仮に女系継承しようとしたら、 女帝は天皇の仕事とお世継ぎづくりの 両方をしなければならなくなる。 その際、男の側室などお世継ぎづくりに 何の関係もない役立たずだ。 もはやどこからツッコミを入れていいかわからない。 誰か頭のネジを探してやれ。 側室の話はまだ続く。 前近代において、女性の側室は 皇位継承に大いに役立った。 しかし近代では、 医療が極端に発達し、幼児死亡率が激減した から、側室は前近代の遺物になったのだそうだ。 え、じゃあ、大正天皇や昭和天皇は、 幼児死亡率が激減したことを理由に 側室を置くのをやめたのか? 違うだろう。 そして、絶対に子供が産まれる技術はない、 女性に拡大しても同じ、とまたもや主張。 否定のための極論に過ぎないのに、わからんの? バカが厄介なのは、自分がバカだと 露ほども思っていないところだ。 「誰もが思う疑問」は、2つで終わり、 今度はそもそも論として、 多くの日本人は女性天皇(女帝)と 絶対にやってはいけない女系天皇の 区別もついていない とのたまう。 だから、疑問に答えるのが専門家の義務なんだと。 バカほどふんぞり返る典型だ。 そして女帝の説明に入る。 「称徳天皇以外は、全員が中継ぎ」と言う。 で、中継ぎが政争の激化を回避した、 中継ぎが長期政権となった、などと 「中継ぎの偉業」を披露している。 そんなすごい女帝がいたなら、 「そもそも中継ぎなのか?」という疑問がわいて 当然だと思うけど。 ネジが外れていると素朴な疑問すら持たなくなるようだ。 最後の一文は噴飯もの。 歴史を知ることが、くにまもりだ。 もはや倉山の記事を見た後では、何の説得力もない。 「知っている」だけでは意味がない。 正しく理解し、未来につなげることが、くにまもりだ。 「皇位の安定的継承」の話はどこへやら。 自身の知識自慢に終始している。 もはや断末魔。
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